土曜夜、酒屋に寄って、適当に。30才前の、僕らの負けなさ、 |
数人が 全身染まる 夕暮れの 割に優雅な 高島屋のおく上 |
鐘のやむ そごうの前の 夜の9時 「See You 10時!」と 少女は手をふる
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駅内外 座り込む人 8000人 天に潰されたか 地の祝福か |
引っ越して
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大酒の あとの晴れたる 日曜日 腕時計もせずに 氷川神社を歩く
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誰も皆 ゆがんだ定規で 測られる 空見るほどの 自由残して |
6月の 足は歩んで 考える 微雨気持ち良し 夜のぐるぐる |
米軍放送常時接続のキッチンで 米を研ぐ 右手は米に 洗われる 音楽が聴かれることを 喜ぶように
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メット越し 月、
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ケトル呼ぶ 栞の替わりに ラジオさす 本の中から FEN響く
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天井の 音のする場所 くぼんでる もうすぐきっと ミッキーに会える
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17(号)の 広さ、正月、 青空に 胸をはりたし 29(才)のスクーター
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無職にて 1人で街を 放浪す ちょっとそこにいてよ ノックの女神
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Tシャツに 半袖シャツを 着ていたら 体の中に 羽根が吸い込まれた
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派遣から 装填される 10万が 次の半月 生き抜く弾丸 |
夏の夕 定時あがりの
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日払いへ 行かんとする 朝6時頃 もちをくわえつつ 咳をするなり
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大宮終了 快晴の滅びる都市の散る桜卯月七日大宮公園 |
正解ではなく 間違いでなければ 良いと思う クズになったのか
大人になったのか |
読んでない 速さで頁を めくる日々 雲が流れる ことを忘れて
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口笛は 吹けないけれど 「迷惑は かけ合うものさ」と うそぶいてみる
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ぐるぐると 誰も世界の 中心に たどりつかない 気がする夜中に
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コンパスの 様に直線で 作られた 君がきれいに まるを描くとき
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「優しさと 支配欲との 違いなど 31文字にして 明快に述べよ」
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陽だまりを 探す猫の様に 本を読む 場所を探してる 無職の生活
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えんえんと ゲームをせずに カードだけ 切っているような サラリーマンの日々
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クリスマス 道の地蔵に 笠をかけ ただ夜を待つ ベッドには靴下
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ランチ中 わずか見下ろす 落葉樹 葉の数枚が
いくつか |
削除しました |
風吹いて 反射するもの バラまかれ 桜と光と 大宮公園 |
放浪の後にPCに 座りたる 開くファイルは カメラ取説 |
西口の サーチライトが 水槽の
ような雨を |
同型の 腕時計あり、吊革に。唯一違う 赤い秒針。 |
マンションの 看板を持つ 一月の 陽の光の 出し惜しみやがって
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点滴のようにハナシを途切らせず ゆっくり軋む世界眠たい |
神様や
友情 |
快速で帰る夜。梅雨。弱冷の 背を扉に向け 腕の腹に冷たさ |
リノリウム 叩く下駄音 ダイエーの 地下一階の 少女の遊歩
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10時半 起きて遅刻の 道中に 左下方の 撫で待ちの猫 |